私は基本的にボリビアで生活しているのですが、2023年の7月から11月まで日本に一時帰国していました。
その後12月1日に日本を出発し南米に戻ってきたのですが、その旅の概要と道中で気づいたことについてまとめておきたいと思います。
コロナ禍空けということで海外旅行の機会をうかがっている方も少なくないかと思いますので、ぜひご参考にしてみてください。
渡航の概要
今回購入した航空券の概要です。
旅行代理店: Expedia
行程: 片道
出発地: KIX(関西国際空港)
経由地: HKG(香港国際空港)、JFK(ニューヨーク)
到着地: EZE
出発日: 12月1日
到着日: 12月2日
合計所要時間(予定): 1日12時間45分
航空会社: Cathay Pacific、American航空
購入日: 7月21日(出発から4カ月10日前)
購入価格: 116,200円
クラス: エコノミー
預入荷物: 23kg×2個
地球の裏側まで片道12万円台を高いと見るか安いと見るかは人によるかと思いますが、超円安でチケット価格が爆上がり中の経済情勢を鑑みればだいぶ低価格に抑えられた印象です。
しかも乗り換え2回のわりに36時間台とかなりコンパクトにまとまりました。そこから残りのボリビアまでの旅程に同程度の時間を使うことにはなるのですが…。
チケットの代理店はお馴染みExpedia。変更キャンセル手数料の請求がなくカスタマー対応も比較的しっかりしているということで、スカイスキャナーで時期を見定めたらExpediaで優先的に検索するようにしています。
また今回の旅程に関して日本人はビザの申請は必要ありません。ただし米国に入国する必要があるためESTAの事前登録が必要です。
関空→香港
概要は以下の通り。
便名: CX503
日付: 12月1日
出発時刻: 10:00
到着時刻: 13:25(時差+1)
所要時間: 4時間25分
出発ゲート: 19
座席: 46K
Cathay Pacificは専用アプリを使って事前チェックインを済ましておくのがおススメです。
国際線ターミナルに着いたら、まずはキヨスクで預入荷物につけるためのタグとチケットを発券します。
今回は最終目的地ブエノスアイレスまでスムーズに発券され、窓口で特別渡航目的や滞在地など尋ねられることもありませんでした。
荷物の受け取りはJFKでのみ、香港では身一つで乗り継ぎできます。
36時間で着いてしまうということで比較的コンパクトな渡航だったのと、もしかすると旅行歴も関わってくるのかもしれません。
関空の朝は国際線もよく混みます。コロナ禍前に匹敵するかそれを超えるくらいの人が出国検査場に押し寄せ列をなしていました。
それでもそこはさすが関空。列の最後尾に並ぶ時には出発まで90分をきっていましたが、30分足らずで出発ターミナル内に入ることができました。
19番ゲートは出発ターミナルのかなり中央寄りに位置しています。ウィングシャトルも使う必要もない一等地で、同じアジア圏内の需要の大きさによるものでしょう。
景色を楽しむなら座席40番台は避けるべし
今回の座席指定で失敗したのは、香港便太平洋便ともに46と45の窓際をとってしまったこと。
エコノミー座席の中ではなるべく後ろ過ぎず前過ぎずを狙ったのですが、その結果思い切り翼の真上になってしまい下の方の景色がほぼ死角になってしまったのが悔やまれます。
窓際で景色を少しでも楽しみたい方は、40番台は避けましょう。
機内食
4時間程度の渡航ですが機内食はしっかりと昼食が出てきます。
選択肢は和食と洋食の2パターンが選べ、今回は和食をチョイスしました。
かつ丼、そば、フルーツ、バターロールとハーゲンダッツ。
小鉢で出される品数が充実していて割と満足感があります。
飲み物はもちろんビールで、日本便なのでアサヒスーパードライが選べるのが嬉しいポイント。
量は可もなく不可もなく7分目といったところです。
香港国際空港→JFK国際空港
香港国際空港は総括すると、とてもスムーズに乗り換えできるよう設計されている空港だと感じました。
乗り継ぎ便の概要は以下の通り。
便名: CX840
日付: 12月1日
出発時刻: 16:20→変更17:25
到着時刻: 19:05→変更18:53
所要時間: 15時間45分→変更14時間28分
出発ゲート: 3→変更62
座席: 45A
乗り継ぎ
到着ゲートから動線をたどっていくと、日本語で「乗り継ぎ」の表記が。同じアジア圏ではありますが日本人にまで配慮されているとは少し感動すら覚えます。
ちなみに「乗り継ぎ」に相当する中国語表記は繁体字のため日本ではまぁ使わない難しい文字でした。日本の文字に書き換えると「転機」といったニュアンス。まぁ言われたら理解できるって範囲。
ちなみに轉機と書きます。
現在では大量の観光客を捌くために無人改札が導入されているようで、パスポートと顔認証のための装置が。
ただ何回か試してみたもののうまく反応しなかったので、スタッフのいる有人改札の方で進みました。その後フィリピン人集団が無人の方で行けていたので、恐らく認証不良か何かのバグだったのでしょう。
手荷物検査はPCやタブレットは荷物から分けてかごに入れます。
通過したら、かなりの人数が押し寄せるにもかかわらずエレベーターで上の階に移動します。普通はエスカレーターが適しているように思えるのですが、そこは何か保安上の理由があるのかもしれません。
種類豊富な待合ベンチで快適に
エレベーターで上がると、直接出発ロビーへ。
出発ロビーの印象は、世界標準的というか洗練された開放的な空間といったところ。
ですが特に目を引いたのは待合ベンチが充実している点。
完全に雑魚寝を想定されたフラットなデザインのものから、ものすごい包み込まれ感のある構造のものまで数種類を確認できました。
これなら旅の道中でも横になって体を休めることができるでしょう。
実際筆者も円状ベンチで1時間ほど横になって過ごしました。
Wi-Fi
香港国際空港のインターネット環境は非常に良好です。
少なくとも3つのSSIDが確認でき、時間制限も特にありませんでした。
搭乗口変更
乗り継ぎ時間が短いからといって、搭乗口案内掲示板を見ずに油断するのは禁物です。
この時も、搭乗時間が近づく割りにどうも人が少ないと思ったら突然の搭乗口変更がなされていました。
書き言葉ならともかく、音声放送だと日本人にとって中国語は英語よりも難解です。
掲示板を確認したところ、搭乗口が3から62に変更されています。ということで即座に移動開始。
3番搭乗口から62番搭乗口への移動はターミナルの変更を伴い、地下を走るモノレールのような乗り物に乗って移動する必要がありました。
ターミナル自体に番号が割り振られているというわけではなく、40-80及び201-230と目指す搭乗口に応じて停留所を選ぶというのがとても割り切っていて分かりやすいです。
英語力不足で再度手荷物検査
中国語圏である香港は当然のことながら中国人利用客が圧倒的に多いわけですが、スタッフによる中国語の指示がほとんど理解できないのが少々ストレスに感じる部分。
まぁ言語に関しては仕方ないとしか言えません。
出発まで残りおよそ1時間程度のタイミングで、スタッフの指示により待合客がおもむろに列を作ります。筆者もワンテンポ様子を見ながらそれに続きます。
どうも事前整理のようなことを始めたらしく、搭乗券とパスポートを確認している模様。
筆者の番が回ってきました。
搭乗券と日本のパスポートを提示。最終目的地はアルゼンチンだと答えますが、英語の発音を間違えていたのか理解してもらうまでに少し時間がかかりました。
ただこのスタッフ、香港経由でアルゼンチンに渡航する目的を少々疑っている様子。
英語で質問を投げかけられましたが、ほぼ英語を忘れかけの筆者には少し質問の意図がくみ取れずうまく答えることができません。
最終的に赤いペンで搭乗券に何かサインのようなものをされ、パスポートにも小さなシールのようなものを貼られ搭乗ゲートまで連れていかれ、そこで待つように指示されました。
どうやら不審な渡航客と疑いをかけられたようで、手荷物再検査の対象になったようです。
ところが搭乗ゲートでしばらく待つも、特に何かで呼ばれる気配はなし。最終的に別のスタッフからベンチで待つように再度指示されました。
実際に手荷物検査をされましたが、それは便に搭乗するまさに直前のこと。
搭乗ブリッジへの接続部の脇にあるテーブルで数人のスタッフが手荷物を広げて作業しています。
筆者のでかリュックサックも開けられましたが、ほんの少し中身を目視で確認されただけですぐに検査は終了しました。
なんだかよく分からんなぁ、と思いながらも何事もなく一安心。機内へと乗り込みます。
機内食(夕食)
Cathay Pacificの太平洋便は機内食サービスに割と力を入れている印象で、それは各座席に配置されている紙のメニューの質感にも表れています。
英語と中国語の併記で、充実したラインナップがあることが伝わってきます。
夕刻出発の便ということで、香港をでると早いタイミングで夕食が配膳されます。
筆者がまず選んだメニューは豚肉の炒め物とマッシュポテト、ビーツ、フルーツ、パン、ハーゲンダッツ、そしてgweiloというラガービールです。
温かいマッシュポテトと濃厚なタレの利いた豚肉の相性が結構良かったです。もちろんビールも無料です。
ただし、筆者にとっては満腹度60%といったところ。
日本付近を通過
海を縦横無尽に飛び回る国際線で一般的に言えることですが、旅客機が陸地を遠く離れて大海原を飛行することはほぼありません。
なぜなら緊急事態が起こった時に海上に不時着する以外の選択肢がとれないからで、基本的には付近に緊急着陸できる空港を確保した状態で飛行していくものです。
例に漏れずCX840便も筆者が日本からたどってきたルートをまともに逆戻り。
飛行ルートを確認してみた時にはすでに高知県室戸岬沖を飛行しているところでした。
前述の通り翼がめちゃくちゃ邪魔な位置の座席をとってしまったため真横の景色がほぼ見えなかったものの、海の向こうには日本沿岸の夜景が確認できました。
しばらくの間は肉眼で見ることのない日本の最後の景色。しっかりと目に焼き付けて東関東からオホーツク海方面へと抜けていきました。
機内食(朝食)
機内サービスでVIVANTを初めて1~5話あたりまで一気見したところで(今さらかよ)、点灯とともに2度目の機内食です。
この時間帯は既に到着時間まで2時間をきっていて、到着に備えての腹ごしらえといったところ。
朝食のメニューはベーコン、オムレツ、ソーセージにフライドポテト、フルーツにヨーグルト、パンといったラインナップです。
充実した朝食でした。が、これまた満腹度は60%程度でした。
着陸後の空腹が心配…。
JFK国際空港→エセイサ国際空港
時計一周以上の間の飛行を終えた後は、米国への入国審査及び乗り継ぎの手続きです。
南米との行き来の際には米国のいずれかの空港を使ってきた筆者でしたが、JFK国際空港を利用するのは意外にも今回が初めてでした。
乗り継ぎ便の概要は以下の通り。
便名: AA953
日付: 12月1日
出発時刻: 21:15
到着時刻: 10:45(翌日)
所要時間: 10時間50分
出発ゲート: 第8ターミナル 12番
座席: 23C
乗り継ぎはとてもスムーズ
同時刻からヨーロッパから到着した利用客と混ざって入国審査ゲートへ。米国への渡航歴が嵩んでいるせいか意外なほどすんなりと入国できてしまいました。
JFKでは預入荷物を一旦受け取らなければなりません。
ということで荷物を見に行くと、ちょうどスーツケースが流れてきたところ。
荷物の無事を確認し、続く順路で乗り継ぎのため再度預けなおします。
到着ゲートから上の階に上がり手荷物検査をしたら、あとは出発ロビーで出発を待つのみです。
ここまで恐らく1時間と少し程度しかかかっていないのではないかという印象でした。
Wi-Fi
米国内の多くの国際空港と同様、インターネット環境は非常に良好です。
時間制限もなく快適に通話が行えました。
出発ロビーはベンチがやや少ない
出発前には多くの搭乗客が押し寄せるものですが、搭乗口にもよるのかもしれないですが少々搭乗客数とベンチの数が合っていないように見受けられました。
筆者は地べたに座って待ちました。
機内食(夕食)
夜の時間帯に出発する深夜便ということですが、乗り込んだら割とすぐに機内食が。
Cathay Pacific便の機内食が結構良かっただけに、アメリカン航空便の機内食にはやや物足りなさを感じてしまいます。
チキンソテーと何と呼ぶのか分からない穀類(?)、パン、サラダとちょっとした穀類バーというラインナップ。
飲み物は赤ワインを頼んだらハーフボトルで提供されました。これはありがたい。
ただ、正直なところ同じ量をおかわりしたいくらいのボリュームの少なさでした。
ボリビア上空を通過
今回コスパを考えてブエノスアイレスを最終渡航目的地としたわけですが、最後の目的地はもちろんボリビア。
マップを見ていると、ほぼほぼボリビアの目的地上空を通過しているのが分かりました。
パラシュートでもつけてここで降りられたらどれだけ便利で効率的か…と思いましたが、同じ道のりを約2日間かけて引き返すのが現実です。
この便はあと2時間もすればブエノスアイレスに到着します。
機内食(朝食)
アメリカン航空の朝食はとてもシンプル。
ヨーグルトとグラノーラに穀類バー、これだけ。
これは到着後絶対腹減るなぁ。
エセイサ国際空港に到着
筆者はアルゼンチンに初めて入国したのですが、入国自体は非常にスムーズにできました。
ただし入国審査及びエセイサ国際空港利用に関してはいくつか注意点があるのでいくつか記録しておきます。
入国審査でハンコを忘れずもらう
乗り継ぎ便の航空券を持っているのであればともかく、別のチケットを使うもしくは筆者のように別の交通機関を使うのであれば入国日を記したハンコは必ずもらうべきです。
今回長距離バスに乗りましたが、そのチケットを買うときにハンコをもらっていないことに気がつきました。
その結果、バス車内で正規入国したことを証明するためにひと苦労。
ハンコ1つさえもらっておけばこうした面倒ごとは防げるので、こういう機会がある際には注意してください。
現金は空港のATMで降ろすべき
アルゼンチンペソは現在かなり不安定な通貨で、大幅な下落を繰り返しています。
そのため約1万円規模の旅行に必要な費用を現金で用意しようとするとかなりの桁数の金額になります。
そうなると、大抵のATMでは過剰な金額ということで取引してくれません。
筆者はバスターミナル周辺であれば少なくともATMでクレジットカードを使ってでも現金は手に入ると思っていました。
それ以前にすでに現金社会からは脱却しかけているのではとも考えていましたが、それは大きな勘違いだったことに気づいたのです。
バスターミナルでのチケット購入はまさかの現金のみでデビットカードすら受け付けてくれません。
さらにバスターミナルにすらATMがない始末。向かいに銀行があるものの、そこのATMはチケット購入額を引き出せるほどの取引ができません。
予想以上の不便さに拍子抜けです。
ブエノスアイレスで空港から長距離バスに乗り換える際は、必ず空港で換金しましょう。
日本円で1万円もあれば大抵の費用はまかなえるでしょう。
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