公道で自動車やバイクを運転する際には世界中どこでも免許が必要です。
日本で運転するためには日本国内で有効な免許、他の国で運転する際にはその国で有効な免許が必要。
まぁ当たり前の話です。
今回は筆者の経験から、ボリビアで自動車運転免許を取得する際の流れについて解説したいと思います。
移住を考える際にぜひ参考にしてもらえればと思います。
ボリビアの運転免許事情
南米ボリビアで合法的に運転する際には、基本的にボリビアで運転免許を取得する必要があります。
ただし例外があって、一時的な訪問者は日本で発行された国外運転免許証を持っていれば有効化できるとのこと。
「有効化」というのはなぜかというと、ボリビアはジュネーブ条約に加入していないため本来国際免許は有効ではないからです。
ただボリビア側はジュネーブ条約を一方的に認めているため、手続きを踏めば合法的な書類として運転が認められるのだそう。
ただし筆者はこの手法についてしっかり検証したことがないので、ご存じの方はぜひコメントで教えてください。
免許取得に挑戦する際の要件
日本人の場合だと、ボリビアで免許を取得するためにはまず以下の要件が必要であると考えます。
- ボリビアの身分証明書(Carnet de Identidad)を持っていること
- スペイン語が実用レベルであること
- 運転技術が適正レベルであること
必要書類と費用
筆者はヤパカニで免許試験を受けたので、必要な書類と費用は以下の通りでした。
- ボリビアでの有効な身分証明書(Carnet de Identidad)
- 免許試験申し込みのための120Bs(四輪、二輪それぞれ同じ金額、2回有効)
- 無犯罪証明書取得のための200Bs(四輪、二輪を同時取得の際は一通のみで可)
- 免許証申請料金(四輪:225Bs、二輪:80Bs)
したがって最低でもかかる費用は四輪の場合545Bs、二輪の場合400Bsとなります。
ただし試験に落ちれば落ちるほど最終的な費用は嵩むので、計画は慎重にしましょう。
またそれぞれの過程にかかる交通費や、バイク貸出のため10~30Bsをその場で求められる場合があることも考慮に入れておきましょう。
さらに学科試験を通過するためにはCodigo de Transitoというボリビアの交通法を予習しておく必要もあります。本は書店で15Bsほどで購入可能です。
したがって念のため四輪なら700Bs程度、二輪なら600Bs程度の予算を用意しておくことをお勧めします。
スペイン語は必須
スペイン語の読み書きができることはひとつの必須条件です。これができないと文字通りお話になりません。
これは学科試験を通過したり都度必要事項を確認したりするのに欠かせません。
時には警察官や役人の賄賂に対処する必要もあります。
スペイン語の話せない日本人は特に格好の賄賂のターゲットになりやすく、自分がスペイン語をしっかり理解していることをアピールすることは警戒を強めるひとつの手段になります。
必要な時には一貫して自分の意見を通すべきシチュエーションもあります。
運転は事前にしっかり練習しておく
また運転技能に関しては少なくとも申し分ないレベルに達しているに越したことはありません。
少なからぬ警察官や役人は少しでもお金を多く巻き上げたい欲があるため、小さなミスや勘違いで試験を落とされてしまいます。
試験の期間を引き延ばして費用がかさむようにするためです。
また特にバイクですが、実技試験のために貸し出されるバイクは受けるタイミング次第でコンディションが大きく異なります。
たまにメンテナンス状態が非常に悪く、スムーズにギアチェンジすらできないバイクもあります。
そのような時に落ち着いて対処できる程度のバイクの扱いと運転技能を既にもっていることが望ましいでしょう。
四輪に関しても、行動で流し運転をするよりはるかにレベルの高い、タイトな取り回しが求められます。
練習は事前にしっかりしておきましょう。
さらなる狙いとして、正攻法で試験に受かることに諦めた受験者が個人的に賄賂を支払って合格するのを待っています。
免許を取得するのには大きなメリットがあるため、多少費用がかさんだとしてもそうしたい人が少なくないのは事実です。
免許試験合格のための賄賂の相場はだいたい15,000Bs(ボリビアーノス、約3万円)だとされています。
おかげで、試験会場にいなかった人が合格証書を受け取りに来ている場面によく遭遇しました。
筆者はもちろん賄賂には断固反対です。
取得にかかる期間
手続き開始から免許証を手にするまで最短で2週間程度、普通は2ヶ月程度かかります。
実際筆者は2ヶ月くらいかかりました。
最も時間がかかるのは試験で、これには自分の運転技能が大きくかかわってきます。
明らかに運転できるレベルの人であったとしても少しのミスで不合格、翌週に再チャレンジを余儀なくされてしまうため、一週間単位の大きなタイムロスとなります。
コンディションの悪いバイクが貸し出された時や雨天の場合には、冷静に運転技能を発揮するのはさらに困難になることでしょう。
不利な条件が重なることで時間がかかることは十分想定できることなので、やはりあらかじめよく勉強し運転技能をしっかり磨いておくことはとても重要です。
また各手続きにも時間はかかりますが、永住権取得に比べれば遥かにマシです。
スペイン語独学の方、お手伝いします。
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